0%
鬼にも思いやりをもって接する

鬼にも思いやりをもって接する

 桃太郎は、子供がいなかったおじいさんとおばあさんのところにある日ひょっこりやってきた、天からの恵みであり、宝物でした。そして二人に大切に大切に育てられて、立派に鬼たいじをするまでに成長しました。ではそもそもなぜ、桃太郎の心に「鬼をたいじして宝物をとりかえそう」という思いが生まれたのでしょう?当時の村では、鬼に田畑をだめにされたり、家の物はおろか、子供たちまで連れ去られたりした不幸な人たちがたくさんいたはずです。食べるものもなくて困った村人が、他の人の農作物を盗んだりしたかもしれません。「お前のところは子供がさわられなかっただけマシだ...