0%
鬼にも思いやりをもって接する

鬼にも思いやりをもって接する

 桃太郎は、子供がいなかったおじいさんとおばあさんのところにある日ひょっこりやってきた、天からの恵みであり、宝物でした。そして二人に大切に大切に育てられて、立派に鬼たいじをするまでに成長しました。ではそもそもなぜ、桃太郎の心に「鬼をたいじして宝物をとりかえそう」という思いが生まれたのでしょう?当時の村では、鬼に田畑をだめにされたり、家の物はおろか、子供たちまで連れ去られたりした不幸な人たちがたくさんいたはずです。食べるものもなくて困った村人が、他の人の農作物を盗んだりしたかもしれません。「お前のところは子供がさわられなかっただけマシだ...
鬼にも思いやりをもって接する

強さあっての平和

 桃太郎という愛称の機関車があって何十両も繋がる貨車を引っ張っている。お話では、親分の鬼がコン棒を振り回したら桃太郎の頭があんまり固くて棒が折れたという。頭の方が固かったなんてあり得ないけれど、人間が挑戦するものは緻密な考えの結果だから、腕力だけじゃなくて頭も良かったことの例えと も読める。ともかく降参したから、これからは桃太郎に従っていくんだね。...
鬼にも思いやりをもって接する

桃太郎と盗跖

 桃太郎は、まだ善悪の感覚が乏しい幼少期の子供達には典型的なサクセスストーリーとして、受け止められることでしょう。少しの疑問もなく孔子の教えの様に、お爺さんやお婆さんを大事にして(孝)、自分たちの仲間に忠義を尽くしています。さらに勇敢にも鬼を退治に出かけ、犬と猿とキジに会えば、キビダンゴを分けて、一人で行くよりは皆んなで行こうと説得しています(仁や智や義)。そして天に選ばれしものの様に、立派に鬼を退治するのです。  孔子は、この様に仁という優しさと、礼節を重んじて、徳を養ったものが国を治めるのが最も良いと示しています。...